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過払金の充当に関する問題 その7

2009.04.23(03:41)


 貸金業者が近時の一連の最高裁判決を受けてどのような行動をとるであろうか。原則的に充当が否定されるのであるから、貸金業者は、上記事例で検討したように、過払金の返還を遅らせれば遅らせるほど貸付利益を取得することができ自己の利益となるのである。過払金を返還しないことにより、貸付金の返済が困難となるような状態に借主を陥れ(一般に高利業者からの借入れをしている借主は無利息又は低利での資金調達が困難である)、その状態を長引かせれば、長引かせるほど、貸金業者は借主との関係で正当に保護すべきものとはいえない不当な利益を得るのである。このような不当な利益を取得することが容認されるのであれば、貸金業者が自ら過払金を返還しようなどとは考えなくなるのである。
  そして、その不当な利益を得る貸金業者とは、強行法規に違反する貸金業者であり、かつ、その違反の事実について悪意の貸金業者である。
 近時の一連の最高裁判決は、過払金を返還せずにそれを貸付金として利用すること、換言すれば、借主に返還すべき金員でその借主から更なる貸付利益を取得することを容認し、過払金を返還しない、ということへの強烈な動機付けを強行法規に違反する悪意の貸金業者に与え、利息制限法に違反した違法状態を継続させて当事者間の不公平を促進させるという利息制限法の趣旨に著しく反する極めて不当な結果を招いているのである。
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2009年04月

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